古民家をリノベーションしたカフェにはどのような魅力があるのでしょうか?
古民家カフェには、現代のカフェでは創り出せない雰囲気や味わいがあります。
この記事では、古民家をカフェにリノベーションするメリットやデメリット、カフェにする物件の選び方や費用相場を解説しています。
これから、古民家カフェを経営しようかとお考えの方はご参考ください。
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古い物件をリノベーションした古民家カフェとは?
古民家カフェとは、昔からある趣きのある民家をリノベーションしてカフェとして生まれ変わった店舗です。
古民家には現代の建物にはない昔ながらの雰囲気があり、カフェとの相性がよいため近年では古民家をリノベーションしたカフェが増えてきています。
リノベーションの内容によっては、昭和時代や昭和時代以前の雰囲気を演出でき、カフェ全体に温かみや落ち着きを与え、訪れる人々に懐かしさを感じさせます。
また、日本の文化や歴史を直接感じられるため、外国人にも人気です。
古民家カフェにリノベーションするメリット・デメリット
古民家カフェには、新しい建物にはない魅力や雰囲気があり、古い建物を再利用し魅力に溢れるためメリットしかないように思われますが、デメリットも存在します。
以下でメリットとデメリットそれぞれを解説するので、古民家カフェに興味がある方は、ぜひご参考ください。
メリット
古民家カフェのメリットは主に以下の3つです。
- 昔ながらの雰囲気や古い木材のあたたかみを感じられる
- 工事費用を削減できる
- 固定資産税を節約できる
柱や床を再利用する場合は建築当時の木材をそのまま利用でき、新しい木材では演出できない雰囲気を醸し出せます。
また、元々の建物を活かして工事するため、通常の店舗を古民家風にリノベーションするより工事費用を削減可能です。
また、古民家は建築されてから何十年となっているので、建築物としての評価が下がり固定資産税も下がるため、税金対策にもつながります。
固定資産税については以下の記事でも詳しく解説しています。
デメリット
古民家カフェには多くのメリットに溢れますが、一方で以下のデメリットもあります。
- 郊外にある場合が多い
- 古民家の状況によっては工事費用がかさむ
- 地方により水道光熱費が異なる
古民家は都心部ではなく郊外に立地していることが多く、簡単にアクセスできない場合があります。
古民家の状況は保存状態により異なるため、魅力的な物件でも保存状態が悪ければ、リノベーション費用がかさんでしまう可能性もあります。
地域により水道光熱費が異なるため、場所によっては予想よりも高額になるかもしれないため注意が必要です。
また、山間部に近ければWi-Fiが届かず、インターネット環境を整えられない場合もあるかもしれません。
古民家カフェにリノベーションする物件の選び方
古民家カフェにリノベーションする場合は以下の4点が大切です。
- 来店しやすい立地
- 店舗の広さ
- 電気やガスは使用できるか
- 用途変更の手続きが必要か
古民家の場所は限られているため、物件選びが重要です。
自分に合った古民家を購入するためにも一つずつ理解していきましょう。
来店しやすい立地
古民家カフェをオープンしても、来店しにくい立地であればお客さんが増えないかもしれません。
このため、来店しやすい立地なのかは主に以下の3つを確認しましょう。
- 駅やバス停からの距離
- 車でのアクセスのしやすさ
- 駐車場の広さ
公共交通機関や車でアクセスしやすければ、都心から離れていても古民家カフェで過ごすためにお客さんが来やすくなります。
しかし、来店がしにくい立地の場合でも、カフェで静かにゆっくり過ごしたい方にとっては、隠れ家的な憩いの場所になるかもしれません。
店舗の広さ
古民家を購入する際に、店舗部分となる広さの確認が大切です。
面積が広ければリノベーション費用は高額になり、座席数が多ければ人件費の増額にもつながってしまいます。
しかし、面積が狭ければ一度に入れるお客さんの数も限られてしまうため、収益につながりにくいかもしれません。
このため、収益にもつながりやすく、店舗の面積も広すぎない15〜30席を設けられる広さ(10〜20坪)が一般的です。
電気やガスは使用できるか
カフェを経営するためには、電気やガス、水道の使用が必須です。
古民家の場合はそのまま使用できるかもしれませんが、ガス管や水道管が老朽化している場合もあるため、事前の確認が大切です。
また、ガスの容量が決まっている場合には、カフェを経営するために十分なのかを確認しましょう。
ただし、物件の特徴がカフェを営業するための基準を満たしているのかは素人では判断が難しいため、リフォーム業者に相談しながら決めましょう。
用途変更の手続きが必要か
住宅を店舗にする際、面積が200㎡を超える場合には建築基準法に従い用途変更の手続きが必要です。
手続きを行わずにカフェを営業していた場合は、処罰の対象になるかもしれません。
このため、物件を購入する際は面積が200㎡を超えるのか確認が必要ですが、面積が200㎡未満の場合は用途変更の手続きは不要です。
古民家カフェにリノベーションするための費用相場や補助金
古民家カフェにリノベーションするためには以下3つの費用や補助金制度の確認が大切です。
- 外装にかかる費用
- 内装にかかる費用
- 自治体からの補助金の有無
これから古民家カフェのオープンを考えている方は、どの程度の予算を用意するとよいのか参考にしましょう。
外装にかかる費用
古民家カフェの外装をリノベーションするためには主に以下の項目と費用がかかります。
- 塗装:100〜180万円
- ひび割れ修理:3〜10万円
- 看板作成費用:4〜10万円
店舗の外装は、カフェの第一印象を大きく左右するため、古民家の雰囲気を残しつつも、清潔感があり、お客さんの興味を引かなければいけません。
このため、外装からも店舗のコンセプトが伝わるようにリノベーションしましょう。
内装にかかる費用
古民家カフェの内装をリノベーションするためには、一般的に坪単価20〜40万円の費用が必要です。
15坪のカフェであれば、内装のリノベーション費用に300〜600万円かかります。
カフェの内装は、お客さんがカフェ内で過ごすための満足度や、スタッフの店舗の使い方に関わります。
このため、お客さんやスタッフも過ごしやすい空間を作ることが大切です。
最近では、Instagramにより情報が拡散されやすいため、おしゃれな空間の場合は写真を撮ってくれるかもしれません。
自治体からの補助金の有無
古民家をリノベーションする場合は、自治体により補助金制度を使用できる場合があります。
補助金を使用するための条件はありますが、最大200万円ほど支給されます。
古民家の購入を検討している方は、該当する自治体が補助金制度を設けているのか確認しましょう。
古民家カフェの開業方法
この項目では、以下の項目に沿って古民家カフェ開業方法を解説しています。
- 事業計画を明確にする
- 必要な資格を取得する
- 物件を選ぶ
- 営業許可を申請する
- リノベーションする
- 家具や備品を購入する
- 開店に向けて集客を行う
スムーズに古民家カフェを開業するためにも、一つずつ理解していきましょう。
事業計画を明確にする
古民家カフェを開業するためには、一般的なカフェと同様に事業計画を明確にしなければいけません。
事業計画には主に以下の項目を記載する必要があります。
- 事業の概要
- 販売・マーケティング戦略
- 売上に関する計画
- 利益に関する計画
- 資金調達に関する計画
- 実施スケジュール
事業計画を明確にすると、今回設定した事業計画が妥当なのかを判断できます。
古民家カフェを営業してから赤字にならないためにも、事業計画はしっかり立てましょう。
必要な資格を取得する
古民家カフェを営業するには、主に以下2つの資格が必要です。
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
食品衛生責任者は、管轄の保健所で行われる8時間の講習を受講し、認定試験に合格すると取得できます。
また、栄養士や調理師の免許がある場合は、講習や認定試験を受けずに、申請するだけで資格を取得できます。
防火管理者は30席以上ある店舗の場合に必要な資格になり、管轄の消防局が行う講習を受講すると資格を取得可能です。
物件を選ぶ
物件は、古民家カフェの雰囲気を大きく左右する要素です。
カフェを営業したい地域があっても、古民家がなければ古民家カフェを開業できません。
このため、自分の希望の地域に古民家があるのか調べておきましょう。
しかし、希望の地域に古民家がない場合には、妥協点をあらかじめ決めておくことが大切です。
物件選びで後悔しないために不動産業者と小まめに連絡を行い、希望に合う古民家を購入しましょう。
営業許可を申請する
物件の購入後、飲食店の営業許可を取得しなければいけません。
申請には、購入した物件の図面とリノベーション予定の要項が安全基準を満たしているのか、保健所で確認してもらう必要があります。
安全基準を満たしている場合は営業許可の書類を申請できますが、基準を満たしていない場合には満たすように対策が必要です。
リノベーションする
物件の購入後は、理想の古民家カフェにするためにリノベーションが必要です。
リノベーションする際には、昔の雰囲気を残しつつも快適に過ごせるように改修します。
また、ガスや電気、水道の設備が整っていても老朽化している場合には交換が必要です。
このため、リノベーションする際は業者と綿密に打ち合わせしましょう。
リノベーション後は、食品衛生監視委員会に立ち会ってもらい、安全基準を満たした施設なのかを確認します。
家具や備品を購入する
古民家カフェに合うテーブルや椅子がない場合には、家具や備品の購入が必要です。
家具や備品を購入する場合は、理想の古民家カフェのイメージに合う物を選択しましょう。
新品の家具を扱うお店では、古民家カフェに似合う商品が少ないかもしれないため、リサイクルショップやレトロ家具を扱うお店がおすすめです。
しかし、レトロ家具は高額な場合もあるため、DIYを行うと予算を抑えられます。
開店に向けて集客を行う
古民家カフェは都心部ではなく郊外に位置していることが多いため、宣伝しなければ都心部のお客さんは来てくれない可能性があります。
このため、チラシやポスターだけでなく、SNSを活用した古民家カフェの認知度拡大も必要です。
古民家カフェをオープンしてからお客さんが来なければ赤字になってしまうため、オープン前からしっかり集客活動を行いましょう。
古い物件をリノベーションした古民家カフェの事例
最近では、多くの物件で古民家カフェにリノベーションをしています。
ここでは、歴史的な建物をリノベーションした古民家カフェの事例を以下の3つ紹介します。
- Chanoma
- HAGI CAFE
- レボン快哉湯
それぞれどのような特徴をもった古民家カフェなのか一つずつ確認していきましょう。
Chanoma
Chanomaは西池袋にある築70年以上の木造平屋をリノベーションした古民家カフェになり、ビルの谷間とは思えないほど緑に囲まれているため、気軽に非日常感を味わえます。
また、「ニシイケバレイ」と呼ばれるまちを作る店舗の一つでもあり、地域の方々が集まり、健康で文化的な暮らしを支えるために、現在も開発が進んでいます。
住所 | 〒171-0021東京都豊島区西池袋5-12-3 |
営業時間 | 10:00〜18:30 |
電話番号 | 03-6709-1139 |
公式ホームページ | https://nishiikevalley.jp/area/#chanoma |
HAGI CAFE
HAGI CAFEは築60年のアパートをリノベーションした複合施設1階にある古民家カフェです。
元々、アパートや東京芸術大学のアトリエ兼シェアハウスとして使われていましたが、2013年に「最小文化複合施設」としてオープンしました。
丁寧に淹れるハンドドリップコーヒーや新鮮な季節の食材を使ったメニュー、自家製のケーキが人気です。
住所 | 〒110-0001東京都台東区谷中3-10-25 |
営業時間 | 8:00〜10:30 平日12:00 - 17:00 、土・日・祝 12:00 - 20:00 |
電話番号 | 03-5832-9808 |
公式ホームページ | https://hagiso.com/hagiso/ |
レボン快哉湯
レボン快哉湯は約90年間、銭湯として使用してきた建物を古民家カフェにリノベーションしています。
下駄箱や浴室の壁画などの当時の内装を残し、中央に位置している番台では記念撮影もできます。
また、カフェとしてゆっくり過ごしたり、テレワークスペースとして使用できたりと、新しい時代にあった過ごし方も可能です。
住所 | 〒110-0004東京都台東区下谷2-17-11 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
電話番号 | 03-5808-9044 |
公式ホームページ | https://www.rebon.jp/ |
古民家の魅力を最大限に活かした古民家カフェにリノベーションしよう
古民家をリノベーションした古民家カフェでは、現在のカフェにはない雰囲気や味わいがあり、懐かしさを感じられます。
また、古民家カフェには以下3つのメリットがあります。
- 昔ながらの雰囲気や古い木材のあたたかみを感じられる
- 工事費用を削減できる
- 固定資産税を節約できる
古民家を有効活用すると日本の伝統的な建物を残しつつ、現代のニーズにあった建物として蘇ります。
ただし、古民家をリノベーションする際には、設備が老朽化している場合もあるため専門的な知識が必要になるため、リノベーション業者の選定が重要です。
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